[前提]
・今回は、システム開発案件を受託する場合の単価について考えてみます。

・外注単価を決める要素としては、本来は需要に対して決めに行くべきなのでしょうが、
 それは状況や案件によって異なるので、ここでは、赤字にならないための最低単価が
 いくらなのかを計算するための方法を考えています。 

[受託案件にかかる費用について]
・費用には以下の様なものがあります。
 ・人件費 : 給与、手当、賞与引当金、退職金引当金、社会保険料、福利厚生費、、、
 ・不動産関連費 : オフィス(土地、建物、設備など)にかかる費用(減価償却費、修繕費等)の1人分
 ・水道光熱費 : オフィス全体で使用する水道光熱費、通信費、ガス代等の1人分
 ・その他経費 : 交通費、事務用品費、PC・机・椅子等の個人利用品にかかる費用の1ヶ月分
 ・管理諸費 : 役員費用、管理部門(人事部、総務部、、、)費用を按分したもの

[SEの平均人件費等] 参照:http://nensyu-labo.com/syokugyou_se.htm
 ・SEの平均年収: 598万円(平均年齢38.4歳) 
  ・男性:       615万円(85.1%)
  ・女性:       499万円(14.9%)
 ・平均月収:            40.6万円(=(平均年収598万円-年間ボーナス等111万円)/12ヶ月)
 ・労働時間:     169時間/月
 ・ 時給:       2,399円/時
 ・年間ボーナス等:111万円
 
[原価単価(想定)] 
 ・人件費  給与      40.6万円
        賞与引当金  9.3万円 (=年間ボーナス等111万円/12ヶ月)
        その他     10.1万円(=給与40.6万円×25%(仮定値))
           合計   60.0万円
 ・不動産関連費      人件費の2%
 ・ 水道光熱費       人件費の1%
 ・その他経費         人件費の2%
 ・管理諸費         人件費の5%

           総計   66.0万円

[結論]
 ・1ヶ月の平均給与が41万円とすると、原価単価は66万円となる。
  (そのまま使用せず、お勤めの会社の状況にあわせて設定して下さい。)
 ・利益を得る場合は、66万円以上の単価としなければならない。

 ※利益を得る場合は、税金等についても考慮すべきだと思います。